私たちのすべての霊性修行の目的は、あたかも燃える木炭を覆っている灰を払い、湖の表面に密集している苔をすくい、太陽を隠している雲を払いのけるように、自分の心(マインド)〔マナス、思考と衝動の束〕から好き嫌い(ラーガとドウェーシャ)とそれ以外のすべての歪曲(ヴィカーラ)を根こそぎにすることです。この目的に達するための、最も簡易でありながら最も強力な霊性修行(サーダナ)は、自分の舌を聖なる御名を歌うことに没頭させ、自分の心(マインド)を神々や女神の神聖な力について想うことに没頭させ、自分のハートを霊性修行(サーダナ)の進歩を求めて愛を込めて神の助けと恩寵を請うことに没頭させることです。手を叩(たた)くことも助けになります。なぜなら、手を叩くことで、木に止まって騒々しい鳴き声を上げ、糞を落として地面を汚している鳥たちを追い払うように、手を叩くことは、私たちの思考と感情にリズムを加え、自分の心(マインド)が聖なる神の御名とのハーモニーを保ち続ける助けとなるからです。
書籍「ナーマスマラナ:神の名前の不思議な力」P.79