ラーマという言葉はアートマを意味しています。
ラーマという言葉は『ラ』と『アー』と『マ』という三つの音で構成されています。『ラ』は火の原理(アグニ)の神秘的な象徴であり、私たちの罪や悪い傾向を燃やして灰にしてくれます。
『アー』は太陽の原理(スーリヤ)の象徴であり、無知(アグニャーナ)の闇を滅してくれます。
『マ』は月の原理(チャンドラ)の象徴であり、苦しみという熱(タパム)を冷ましてくれます。
このように、ラーマ・ナーマスマラナ〔ラーマの御名の憶持〕には、人生における三つの悲劇である罪(パパム)と苦しみ(タパム)と無知(アグニャーナム)に打ち勝つ力と、真理(サッティヤム)と吉祥(シヴァム)と美(スンダラム)という神性を表出させる力があるのです。
こうした意義を心に留めて、ラーマの御名を繰り返し唱えるなら、あなたはじきにその効力を味わうことでしょう。
書籍「ナーマスマラナ:神の名前の不思議な力」P.54